カワミ マコト   KAWAMI Makoto
  河見 誠
   所属   青山学院大学  コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1994/03
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 「安楽死の条件と意志主義の限界」
執筆形態 単独
掲載誌名 『上智法学論集』
巻・号・頁 43-82頁
概要 近代西洋思想において、意志の自由は重要な価値とされてきたが、実際の制度の中には自らの意志に反しても従わねばならないものが多く見られる。本稿では、そのような法的制約が意志の自由を前提としつつどこまで可能であるのかということを、刑法上の安楽死を題材にしながら、「現実」の意思の有無、「自由」な意思の有無、本人の「真意」の有無、公正原理による根拠づけの可能性、に分けて検討する。結局、個人の意志を越えた視座を持ち出さない限り、積極的安楽死をはじめ意志に反する法的制約を根拠づけることはできず、その根拠づけには個人の意志を越えた人間的秩序という観点が必要であることを論じる。