カワミ マコト   KAWAMI Makoto
  河見 誠
   所属   青山学院大学  コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2005/09
形態種別 「大学・研究所等紀要」、「学術雑誌」以外
標題 「客観的実質的価値提示の現代的意義-新自然法論の主張をもとに-」
執筆形態 単独
掲載誌名 『基礎法学と実定法学の協働』(信山社)
巻・号・頁 31-56頁
概要 法の世界に客観的実質的価値の提示は必要ないとする立場は、古来より繰り返し登場してきたが、特に現代法哲学におけるその主張は強力である。その基盤には、価値を客観的に提示しようとする「危険性」への批判、そして価値を価値以外の何かから導出しようとする「還元主義」に対する方法論的恣意性への批判があると考えられるが、しかしその立場は、自らが提起したこれらの批判が自らにそのまま跳ね返されるジレンマを抱えている。そのことを明らかにするため、本稿では、ケルゼン、ハート、ロールズ、ドゥオーキン、フェミニズム、共同体主義の主張を辿っていく。そしてそれに対し、抑圧の危険性に結び付かない自由で民主的な社会を支える実質的価値を、恣意的な還元主義に陥らない反還元主義的な方法論によって、客観的に提示する可能性を模索する一例として、新自然法論を取り上げて検討した。