カワミ マコト   KAWAMI Makoto
  河見 誠
   所属   青山学院大学  コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2001/12
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 「いのちと身体-『からだとしての身体』から考える安楽死の要件-」
執筆形態 単独
掲載誌名 『青山学院女子短期大学紀要』(青山学院女子短期大学)
巻・号・頁 第55輯,97-117頁
概要 安楽死における身体的条件の提示は、「意思」の絶対化による非人間的帰結への恐れによるものと考えられる。しかし、「身体」の重視は、いわゆる「一分一秒でも」という過剰な延命医療につながるのではないか。自己決定論の功績の一つは、そのような「身体」の絶対化に抵抗したことであった。従って、もし生物学的レベルでの「身体」を「意思」の対抗要件として提示するだけならば、両者の関係は平行線を辿るだけで、人間は二つに引き裂かれたような状態に置かれたままである。そこで本稿では、「肉体」としての身体に対して「からだ」としての身体を対峙させ、「からだ」という視点から、トータルな人間の存在性を回復しうる人間理解を模索し、「意思」も「身体」も絶対化することなき安楽死の条件づけの理解を試みた。