フルショウ ジュンイチ
FURUSHOU Junichi
古荘 純一 所属 青山学院大学 教育人間科学部 教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2005/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「教師から受けた体罰で外傷後ストレス障害を呈した1男児例」 |
執筆形態 | 共同 |
掲載誌名 | 児童青年精神医学とその近接領域 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本児童青年精神医学会 |
巻・号・頁 | 46(1),49-55頁 |
著者・共著者 | *古荘純一, 松嵜くみ子, 根本芳子, 柴田玲子 |
概要 | 教師からの体罰によりPTSD症状を呈した1例(11歳男子)を報告した。本例の外傷体験は客観的には軽微と思われるが、典型的なPTSD症状を呈した。本例が受けた罰とPTSDの診断について、小学4年生という発達年齢、学校内での教師と生徒間という特殊な環境下の出来事、家族を含めて周囲に理解されなかったこと、体罰前後の本例の行動変化などをあげて、主観的な要件に着目し考察した。当院受診まで、一時的な対応や不適切な助言が行われ、母親も成績を気にして登校刺激を続けていたこと、出来事を想起することを話題にし続けたことなどが、症状を長期化させたと考えられた。対応として、本例と家族の精神療法に加えて、司法事務所を通して学校と家族の調停を行った。以上より、学校の中での軽微に見えるトラウマは、不用意な対応が加わるとPTSDの発症が起こりうると認識すること、診断には客観的な事実よりも主観的な要件を確認することが必要である。 |