ノブサワ クミコ
NOBUSAWA Kumiko
信澤 久美子 所属 青山学院大学 コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2004/02 |
形態種別 | その他 |
標題 | 「大学助教授の逸失利益-大学教員は高額所得者か」 |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | 『交通事故民事裁判例集』34巻索引・解説号 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 331-337頁 |
概要 | 交通事故における大学助教授の逸失利益につき、生活費控除の割合が問題となった事例を判例評釈した。死亡事故における逸失利益算定では、生活費を控除するものであるが、控除する生活費の割合は、被害者の性別、家族構成、年齢等の事情を基礎として類型的に決められる。被扶養者一人の場合は40%、二人以上の場合は30%とされる。本件では二人の被扶養者がいたが、被告らは死亡した大学助教授は高額所得者であるとして、40%の控除を申し立てたものである。評釈の対象となった一審判決では30%の控除を認めたが、控訴審では35%とされた。高額所得者の逸失利益について判断をした9判決を紹介・研究し、大学教員は高額所得者には当たらないであろうという結論に達した。また、本来なら所得の少ない者の方が生活費の割合は高くなることが通常であり、生活費控除が人間の価値の定額化のための調整値として使われるフィクションとなっていることを指摘し、このような調整は慰謝料の算定で行うべきであると論じた。 |